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ルームメイト3

あの日…。
揃って失神した私たち。
私が気がついたのは、もう朝だった。
あれだけくっつきっぱなしだった彼女がいない。
きっと、私がいつまでたっても起きないから、待っていられなくておトイレに行ったか、食事の準備でも始めたのだろう…。
そう思っていた。
でも、おトイレにも、キッチンにも、お風呂場にも彼女はいなかった。
家の中に彼女の存在を感じられない…。
何か足りなくて、慌ててコンビニでも行った?
少し不安になりつつも、できるだけ普通のことを考えるようにした。

しかし…。
彼女はその日帰ってこなかった。
さすがに心配になり、電話をしたけど、携帯の電源が入っていないらしい。
翌日になっても、何の連絡もなし。
もちろん帰ってもこない。
2日間いないだけで、こんなにも寂しいなんて…。
「ずうっと一緒、って約束したのに…。」
一度覚えてしまった安らぎは、それを知る前には戻れなくしてしまう。
一緒に暮らし、四六時中くっついて過ごし、それがずっと続くって信じたから。
離れているだけで寂しい。
姿が見えないと不安。
声すら聞けないと…。
私は思わず飛び出していた。
でも捜すアテなんてない。
ずっと一緒にいたのに、肝心なことを聞いていなかったから。
それでも、じっとしてるとおかしくなりそうだったから、闇雲に走り回った。
誰も歩いてない夜の町。
孤独感だけを募らせる。
ますます落ち着きを無くした私は、何かに躓いて転んでしまった。
擦りむいて血が出た所も痛いけど、激しく足首をひねったようで、立ち上がれない。
一歩も動けなくなり、誰もいない道の真ん中で、私はとうとう泣き出した。

近所の住民に110番でもされたのだろう。
しばらくしてパトカーがやってきて、私を救急病院へ連れていった。
事情を聞かれたけど、結局彼女のことは言い出せなかった。
まだ2日なんだ。
ごく普通の理由で帰ってこられないだけ。
今までも、3日間くらいの会社での寝泊まりとかあったし。
彼女が普通のことをしているのに、私が大騒ぎして邪魔をするわけにはいかない。
幸い私の足首は、捻挫で済んだ。
病院で杖を借りて、その夜はタクシーで家に帰った。

彼女は結局、1週間経っても帰ってこなかった。
その間、私はほとんど食事もできない状態で、一気に体重が減ってしまった。
気だけは焦るのに、怪我のこともあって動けない。
さらに食事をしなかったせいで、体力すらなくなってしまった。
1人きりの寝室でずっと泣いて過ごす。
水だけで生きていた。
これも飲まなくなったら、間違いなく私は…。
むしろその方が楽かも、なんて不謹慎なことを考えてしまう。
ぼうっと部屋の天井を見ながら、彼女との楽しかった日々を思い出し始める。
よく苦難を抱え込んできては落ち込む私たち。
それをお互い支え合って、乗り越えてきた。
そう、彼女あっての私…。
彼女がいない私は、自分で自分のことすらできなくなるほど弱い。
すぐエッチな気分になって、していたけど、気持ちよくなりたいだけじゃなかった。
素肌を触れ合わせ、体温を感じ合うことが、お互いの存在を実感できて嬉しかったから。
つい先週まで、いっぱい感じられたのに。
私は捨てられちゃったの?
嫌われた?
こういう時は、どうしてもマイナス思考に陥ってしまうもの。
私は布団を頭までかぶって寝た。

彼女の夢を見る。
夢の中の彼女は笑っていなかった。
どちらかというと悲しそうな…。
そして遠くを見つめている。
何を見ているのだろう?
私は視線の先を追ったけど、何も見えなかった。
実際に見ているものはきっと関係ない。
遠くの人に想いを馳せている…きっとそんな感じ。
そういう想いも共有したいのに…。
だけど、それを拒否したのは私かも。
彼女の想いを封じ込めたのは、私なんだ。
ごめんね…。
私は謝る。
彼女は振り返らない。
届かない想い。
私は泣き崩れた。

「大丈夫。。大丈夫だから。。」
そんな声を聞いた気がした。
ほのかに感じる温もり。
恋い焦がれていた、大切な人の温もり…。
もう何年も感じていないかのように思えた。
わずかだけど、今それを感じていた。
ただの夢なのか…。
その時の私は起きられなかった。
でも夢なら永遠に覚めないで。
もう寂しい思いをしたくない。
あなたを感じられない生活なんて、もう嫌。
夢なら永遠に覚めないで…。
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